機械翻訳は予算や納期が厳しいプロジェクトでは利用する価値あり

翻訳品質を上げる7つのルール ルール6

最新のIT技術の活用を考える - 機械翻訳と翻訳支援ソフト

翻訳は文字の誕生と共に発生しました。それからすでに数千年経っているわけですが、人間が一から訳すという以外に、効率的で品質が保たれる方法はないものでしょうか?ここで、機械翻訳と翻訳支援ソフトの可能性について考えてみたいと思います。

機械翻訳

「十年後には機械翻訳が実用化する」と言われ、すでに数十年経っています。しかし、文脈を読み取って訳すということにおいて、機械翻訳ではまだ人間の実力値には及びません。

"Time flies like an arrow."を「時蝿は矢を好む」と訳すのが現在の機械翻訳の実力です(「光陰矢のごとし」と訳語として登録すると訳せますが)。ですから、残念ながらまだ、翻訳会社が機械翻訳でお客様からお金をいただけるレベルではありません。

では、全く使い物にならないかといえば、そうではありません。用途はまだまだ少ないのですが、品質がその程度であるという了解が得られやすいこともあり、予算や納期が厳しいプロジェクトでは利用する価値があります。

以下に例を挙げましょう。

翻訳の下訳として使いたいとき

人間が手直しをするという前提で、機械翻訳を利用するのが一番ポピュラーな使われ方です。翻訳のスピードアップだけではなく、訳抜けや転記ミスを防止するのにも役立ちます。反面、機械翻訳の訳語表現は優れてはいないので、表現力を重視する訳文ではかえって修正しにくいというデメリットもあります。

意味を大まかにとりたいとき

百ページあるマニュアルに何のトピックが書かれているのかその内容を大まかに押さえたいときに便利です。

いざとなったら原文と突き合わせることができるとき

データマイニングを目的としているとき

世界中のコールセンターに集まるお客様の声を開発にフィードバックする目的で翻訳するケースでは、コスト・納期の面からもメリットがあります。

安く入手のできる機械翻訳のソフトウェアもありますので、個人で使うのであれば、わざわざ翻訳会社に出さずに試してみるのも手でしょう。

翻訳支援ソフト

トランスレーションメモリーという言葉や、Trados/SDLX、Transitといったソフトウェアの名前を聞いたことがおありですか?これらのソフトウェアは一度人間が訳した良質の翻訳を再利用することを目的としたソフトウェアです。使い方は下記の通りです。

一回目のプロジェクトのときに原文と訳文をひもづけて、データベースに保管します。二回目のプロジェクトでは、新しく訳す原文とデータベース中の一回目の原文とを比較します。同じ文章があれば、データベースからひもづけられた訳文を抜き出して利用します。単語ではなく文章単位でひもづけるのですが、改版が多いプロジェクトには大変役に立ちます。

コンピューターのマニュアルがいい例です。Windows 2000のマニュアルを訳したときの原文と訳文をデータベースに保管しておけば、Windows XPのマニュアルを訳すときにかなりの部分を再利用できるわけです。

再利用することにより、コストが下がり納期が短縮されるのはもちろんですが、品質も向上します。第一に前回のプロジェクトと語句やスタイルの統一がとれますし、複数の翻訳者で訳しても過去のデータベースを参考にすることにより、翻訳のばらつきが防げます。

このように便利な翻訳支援ソフトですが、欠点もあります。それは「データベースを作る」という通常の翻訳作業では発生しない作業があり、その部分に余分のコストと納期がかかることです。ですから繰り返し利用しづらい文章―例えば新聞記事やカタログの製品説明―をデータベースに保存するのは賢明ではありません。またこの翻訳支援ソフトを使える翻訳者が少ないことも、付け加えておきます。

翻訳支援ソフトを使った方がいいか、従来通りの翻訳方法を選んだ方がいいかは、ご自分で判断なさるより、翻訳会社の判断にゆだねる方がいいと思います(中には翻訳支援ソフトを使えない翻訳会社もあります)。

「翻訳支援ソフトというのを聞いたことがあるのですが、それを使ってみたいのですが、どうでしょう?」と一言、翻訳会社に聞いてみてください。

翻訳品質を上げる7つのルール

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