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使用する言葉で社会的地位がわかる!?「ジャワ語」について調べてみました

2016-10-06 10:26
使用する言葉で社会的地位がわかる!?「ジャワ語」について調べてみました

グローバルな仕事に憧れて翻訳業界に飛び込んだヨッシーです。入社以来、日々の発見と勉強を通して翻訳の奥深さを実感しています。

私が住むアパートの隣人はサーファーで、バイトでお金をためては、ジャワへサーフトリップに行っているようです。ジャワの波と人々がすっかりお気に入りとのこと。現地にも仲間ができたそうですが、ジャワ語でコミュニケーションしているのでしょうか? 次に会ったら聞いてみたいと思いますが、ひとまず、ジャワ語について調べてみることにしました。

インドネシアとジャワ語の歴史

「日本アセアンセンター」によると、インドネシアは世界最大の島国で、東南アジアとオーストラリアの間に広がる島々の数は17,508にも及ぶそうです。「大東文化大学 国際関係学部」のWebサイトでは、インドネシアは独自の言語を持つ多民族国家で、その言語の数は300以上もあると書かれています。そして、その中でも最大の民族となるジャワ人の人口は、なんと1億人を超えるとか。そのジャワ人の割合に比例して、ジャワ語を母語とする人は、インドネシアの全体の人口の38%を占めるそうです。

一方で、第二次世界大戦後の1945年に憲法で国語とすることが決められたインドネシア語という言葉もあります。こちらを母語とする人の割合は、実はたった15%程度とのこと。伊藤恵美子さんの「異文化コミュニケーション研究」によると、使用人口の多いジャワ語を国語として採用するとジャワ人に有利となるので、国民の公平さが考慮されたのだとか。ジャワ島に生まれてジャワ語で育っても、学校へ行ってから第二言語としてインドネシア語を習得するので、インドネシアのどこでもほとんどの人がインドネシア語を理解するそうです。よって、異なる地方語話者同士のコミュニケーションには、インドネシア語が使われるようです。

「地球ことば村」によると、ジャワ文字の起源は、西暦300~800年の南インドの文字になり、同じ文字を起源とする言語にはビルマ文字、モン文字、タイ文字、クメール文字、チャム文字があるとのこと。アルファベット表記とローマ字読みで比較的学習がしやすいと言われるインドネシア語と比べると、ジャワ語は難しそうですね。インドネシア語が通じるとは言っても、ジャワに行く機会があったら少しでもジャワ語でのコミュニケーションに挑戦したいと思います!

ジャワ島とジャワ語、お役立ち情報

ジャワ語情報

ジャワ語がどのような言語なのか調べていくと、ジャワ語の最も特徴的な点は、「言語等級」と呼ばれる敬語表現のようであることがわかりました。日本語の敬語もなかなか難しいものですが、ジャワ語の敬語にはさらに等級が存在するということです。インドネシア人によって、インドネシア情報が発信されている「CREATIVE BLOG」で説明されている、ジャワ語の言語等級5段階を簡単にまとめてみたいと思います。

1.上級の丁寧語(クラマ・アルス/クラマ・インギル)

とても丁寧な言葉で、宗教家や社会的に地位の高い人をはじめ、多くの人から尊敬される人に対して使われるようです。

2.中級の丁寧語(クラマ・アンダップ)

相手への敬意を表すために自分の地位を低く表現する謙譲語になるようです。

3.下級の丁寧語(クラマ・ルグ)

比較的程度の低い丁寧語になるようです。

4.上級の普通語(ノコ・アルス)

ジャワ民族の間で最も使われていて、普段から親しい関係にある相手を尊重するために使う日常表現とのことです。

5.下級の普通語(ノコ・ルグ)

社会的な地位が同等の人同士や仲の良い人たち同士が日常会話で使う言葉とのことです。

自分と話をする相手の社会的地位や年齢などによって、使うべき「言語等級」が決まるので、使用する言葉でその人の社会的地位がわかるとのことです。日本語でさえ、時として自分の敬語の使い方に自信が持てない私にとっては、ジャワ語は緊張度の高い言語のように感じます。

ジャワのビジネス情報

「Travel Latte」のジャワ島のマナー情報によると、ジャワの時間は「ジャン・カレッ」と言われて、直訳すると「ゴムのような時間」という意味になるそうです。時間はゴムのように伸び縮みするので、物事は計ったようには進まない、という考え方からきているのだとか。ジャワのゴムの伸縮度はどれほどのものかは定かではありませんが、ビジネスの際も、心にゆとりを持って柔軟な対応を心がけたほうが良さそうですね。

また、ジョグジャカルタ市の大学でジャワ語の勉強もしたという外務省のインドネシア語専門家の清水さんのインタビュー記事によると、王宮文化と歴史ある町として名高いジョグジャカルタでは、ジャワ人は穏やかで遠回しな表現を好み、年上や位の高い人を重んじる気質があるとのことです。清水さんが、大学の授業や試験が予告なく休講になることに憤慨して、教授に直接抗議すると、皆に驚かれたというエピソードが紹介されていました。ジャワでは、自分と相手の関係に十分に配慮したほうが良さそうです。これは言語等級の考え方に通じるものがあるようですね。

相手を尊重する気持ちを大切にするジャワ語とジャワ人

私にとって、ジャワは隣人がサーフボードとともに足しげく通っている場所、というイメージだったので、ジャワ語の言語等級の存在や、相手の社会的地位や年齢を重んじるジャワ人の気質については、少し意外な印象を受けました。ジャワ語はかなり難しそうですが、相手を尊重する気持ちを根底に持って人と接することが、ジャワでのコミュニケーションのポイントになるのではないでしょうか。

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