対談記事

2019年7月

3Dエクスペリエンス戦略をきっかけに、世の半歩先行くオウンドメディアを発行

言語スペシャリストではなくコミュニケーターたれ

大里:加上様の部署ではそのほかどのようなお仕事をされていらっしゃるのでしょうか?

加上様:大変幅広く、社内の通訳・翻訳業務に対応しています。本社が一括して多言語に翻訳する場合は、翻訳文のレビューも担当します。これらすべての作業でアークコミュニケーションズの力をお借りしています。

大里:いつも、ありがとうございます。具体的にはどのような内容なのでしょうか?

加上様:わたしたちの部門では、マーケティングよりも営業サポートの比率が大きく、そうした点で、普段から非常に緊張感の高い翻訳・通訳業務に追われています。例えば、お客さまに対する製品資料の翻訳や、営業プレゼンの通訳など、売上に直結する業務です。時間のない中で、ただ単に言葉を訳すだけではなく、会社にとって一番大事なことを伝えるため、その場で判断する能力が必要とされます。まさに臨機応変、適材適所な対応が求められる仕事なんです。

大里:加上さんご自身は製品やビジネスの知識を持ちながら、語学もフランス語と英語にご堪能。どのようにしてそんなスキルを身につけたのか以前から聞いてみたいと思っていました。

加上様:もともと言語に興味があり、大学は仏文科を卒業しました。ただ、ビジネスには英語も必須なので、フランス語のあとに英語を勉強したという珍しいケースです(笑)。最初にいただいたお仕事が自動車のシステム関係で、そこで自動車とITに関わったことで、それからずっとテクノロジー関係の仕事に関わってきました。

大里:そうなんですね。それが今のお仕事に通じていると。

加上様:はい。きれいごとに聞こえてしまうかもしれませんが、わたしは人を助けることが好きなんです。伝えたい人が他の人に物事を伝える際の架け橋になることが一番嬉しいのです。弊社で言えば、ものづくりに従事されているお客さまと、ソフトウェアベンダーとして最適なサポートを提供したいわたしたちそれぞれの想いを伝える架け橋になりたいというのが、いまのわたしのモチベーションです。

大里:まさにコミュニケーションのお仕事ですね。

加上様:おっしゃる通りです。わたしが大変尊敬する通訳者の方が、常に「コミュニケーターたれ」と言っていました。要するに、言語のスペシャリストになるのではなく、コミュニケーション――想いを伝えること――が言語の基本的な存在意義なので、そうした道具を使って想いを持った人同士をどうつなげるのか考えようということなんです。

翻訳者は高度な内容の翻訳ほど喜ぶ

馬場:アークコミュニケーションズの翻訳や通訳はいかがでしたでしょうか?

加上様:御社の強みの一つと思っていますが、翻訳トピックに合わせて良い翻訳者の方を選んでいただけるので、技術的な内容にもご対応いただけるのは、大変助かっています。

馬場:そうしたアレンジはプロジェクトマネージャーの細江が担当しています。

細江:原稿をお預かりした時に、適切な翻訳者を選定するためにまず読ませていただきますが、技術的に高度な内容が多いので意外と大変な作業になっています。

加上様:そうしたご苦労の甲斐があって、素晴らしい翻訳文に仕上げていただいているんですね。弊社でその翻訳のコーディネートをやらせていただいているのが松田です。

松田様:アークコミュニケーションズに「いつごろに原稿をお渡しします」とご連絡するのですが、たまになかなか本社から原稿が届かない時があります。そんな時、遅れてやってきた原稿をいきなり細江さんにお渡ししても、しっかりとさばいていただけるのは、「さすが」といつも思っています。

細江:実は翻訳者は、そのような高度な内容の原稿を喜んで翻訳してくれているんです。知的好奇心がそそられるからでしょうね。それぞれの分野すべてに必ずしも専門家がいるわけではなく、優秀な翻訳者は自分で調べて理解するんです。そのために少し長めの時間をとらなければいけないのですが、その分、専門分野外でも見事に読み解いてきます。

加上様:いま、機械翻訳の技術が大幅に進歩していて、翻訳者が誰でも、良い翻訳ができるのではないかと思っている人もいますが、わたし自身は、それは絶対に違うと思っています。なぜなら、翻訳者が変わると翻訳の質が大きく変わるから。そういった点で、常に❝人ありき❞で翻訳してくださるアークコミュニケーションズのスタンスには大変感謝しています。
一方、通訳に関しては平田がこのたび担当することになりました。

平田様:まだ、1件くらいしか担当していないのですが、アークコミュニケーションズの通訳者は、資料の予習をしっかりされていて、用語の把握もできており、弊社の製品についてもちゃんと調べていただいているので、担当が高く評価しています。全体的に通訳者のクオリティが高いと感じています。

宮城:ありがとうございます。ダッソー・システムズでご依頼くださる方たちも、通訳や翻訳についてよくわかっていらっしゃるので、それはすごく安心材料になっています。事前にいただく資料が大切という基本をご理解いただいているので、こちらから資料のご提出について無理なお願いをしても、なんとか対応してくださいますし、もし仮にできない場合でもそれを伝えてくださるので、すごく助かっています。

お客さまの見えてないものを見せる

大里:今後に向けて、何か新しい試みなど始めていらっしゃるのでしょうか?

佐藤様:デンマークのシューズメーカーであるECCOの研究チームと弊社のファッション系テクノロジー部門がコラボレーションして、「QUANT-U」というプロジェクトを立ち上げました。このプロジェクトは、店頭でお客さまの足を立体的に計測し、さらにトレッドミルで歩き方まで測定して、店頭の3Dプリンターでお客さまだけのミッドソールを出力し提供するものです。膨大な計測データを基にソールの立体形状を瞬時に作りだすところに、わたしたちのテクノロジーが使われています。

大里:なにか新しいビジネスモデルが生まれる予感がしますね。

佐藤様:はい。こうした方法論を突き進めていくと、例えば将来は、靴や服、家具などを店頭でカスタムメイドして提供するといった業態も不可能ではありません。そのような未来には、サイズ違い・色違いの在庫を置いておく倉庫が不要になりますし、カタログも作らないでよくなるかもしれません。新しい方法論の台頭は、お客さまの購買体験を大きく変え得るのと同時に、業界の中で必要なテクノロジーやインサイトをもすべて変えてしまう可能性をはらんでいます。

加上様:お客さまの望んでいることだけを実現するのがわたしたちのミッションではなく、お客さまがいま見えてないものを見せるのもわたしたちの役割だと考えています。「未来にはきっとこういう技術が出てくるので、こういうやり方もありますよね」という提案をできるのがダッソー・システムズなんです。

時代のトレンドをともにキャッチして前に進む

大里:アークコミュニケーションズに対して、何かご要望などはありますでしょうか?

加上様:一般的に翻訳・通訳会社の方からは「製品を理解した上で翻訳・通訳します」とおっしゃっていただけるのですが、本当に実行するとなると、これはなかなか大変なことだと思うんです。ところが、御社プロジェクトマネージャーの細江さんは、毎年弊社のフォーラムをご自身で登録されて聞きに来てくださいます。弊社の動きをご自分でキャッチしてくださるというのは、すごいことだなといつも感心しています。これからもぜひ、そうしたスタンスでお付き合いをお願いしたいと思っています。

大里:わたしたちもミッションの中で、お客さまの「想い」と「本質」の両方を伝えることにこだわっています。

加上様:日々の業務に追われていると、どうしてもそこがなおざりになってしまい、結局、翻訳の品質も悪くなってしまいます。そうした部分には十分時間をかけて注意していかなければなりません。また、弊社の事業の進展は本当に速く、M&Aも活発ですし、時代の最先端にある製品を扱っているので、時代のトレンドをわたしたちと一緒にキャッチしていただき、どんなトピックが来てもドンと構えていてくださると大変助かります。今後とも、お付き合いのほどをよろしくお願いします。

大里:今日は本当にありがとうございました。

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