
アラビア語は、アラビア半島やアフリカ北部におけるイスラム圏の20カ国以上の公用語で、国際連合の公用語としても指定されています。ネイティブスピーカーの数は世界で2億3,000万人を超えます。
アラビア語の特徴は、文語(フスハー)と口語(アンミーヤ)が異なる点です。イスラム教の聖典「クルアーン(コーラン)」がアラビア語で書かれているため、必然的にフスハー(文語)がアラブ諸国の共通語として、公式の場や新聞、ニュース番組などで使われています。
一方、アンミーヤ(口語)は日常会話で用いられる方言で、イラク、エジプト、モロッコなど国によってかなりの違いが見られます。
アラビア文字は、日本語などと違い右から左に読んだり書いたりします。文字同士を筆記体のように続けて書くため、文節の見極めも難しく感じるでしょう。日本人にとってなじみの薄い言語ですが、実は「キャンディ」「マッサージ」「コットン」などはアラビア語が英語になり、外来語として日本でも使われるようになった言葉です。