知力 × 体力 × スキー技術
スキーオリエンテーリングとは、クロスカントリースキーで行うオリエンテーリングで、地図を見ながら雪の山中を走る、非常にエキサイティングなウィンタースポーツです。
選手は、スタート直前に渡される地図に指定されたコントロールと呼ばれる地点を順番通りに回り、ゴールするまでのタイムを競います。コントロールまでのルートは自由なので、選手は滑りながら地図を読み、どのルートを辿るか瞬時に判断します。 高速で滑り続けるための体力、フィールドの様々な地形や雪面に対応するスキー技術、そして最速のルートを迷わずに選択する読図力・判断力が勝負の鍵となります。
決められたコースを走るマラソンやクロスカントリースキーと違い、ただタイムを競うだけでなく、自分でルートを決めて進まなければいけない点が最も難しい点であり、このスポーツの醍醐味です。競技中の選手は頭と身体を常にフル回転させています。うまく地図を読めば、自分よりスキーの速い選手に勝つことができます。
ヨーロッパを中心にさかんなスポーツで、世界選手権やワールドカップも開催されているほか、2019年、2021年冬季ユニバーシアード競技大会に採択されており、オリエンテーリング競技の中で、最もオリンピック競技に採用される可能性の高い競技と言われています。
クロスカントリースキーと同様に様々な距離の種目があり、距離の短いものからスプリント(15分程度)、ミドル(45分程度)、ロング(90分程度)と呼ばれます。またリレー競技も行われます。
基本ルール
- 一人ひとりタイムを競います。
- 地図はスタート15秒前に渡されます。
- 地図に指定された地点(コントロール)を順番通りに通過します。
- コントロールから次のコントロールまでのルートは自由です。
- コントロールでは電子システムにより通過時刻が記録されます。
- 競技エリアはレースまで立ち入り禁止です。
- 1-2分間隔でスタートする個人スタートと、全員同時の一斉スタートがあります。一斉スタートの場合は、コントロールを回る順番が選手によって異なります。
- リレー競技は、1チーム3人で競う通常のリレーと、ペアで短い距離を交互に3回ずつ滑るスプリントリレーが行われます。
用具
- クロスカントリースキーの板、靴、ポールを使用します。
- 胸の前で地図を保持するため、マップホルダーという用具を使います。これによりストックを使いながら地図が読めます。
- スキーの滑走性を良くするワックスも順位に影響する重要な要素となります。
地図
- オリエンテーリング用につくられた特殊な地図を使います。
- △がスタート地点、○の中心がチェックポイント、◎がゴール地点です。
- 圧雪車やスノーモービルで固められた道が迷路のように張り巡らされています。緑の線で表記され、線の種類や太さが道幅を表します。
- 道を辿ることも、道のない場所をショートカットすることも可能です。
- 道幅や地形、雪面の状態が滑走スピードに大きく影響します。
- 道に加え、等高線で表された地形や植生、そのほかの特徴を勘案してルートを決め、進みます。
競技についての詳細は日本オリエンテーリング協会のサイトも合わせてご覧ください。
スキーオリエンテーリングの動画
オリエンテーリング協会のプロモーション映像
SKI-O スキーオリエンテーリングPV(日本オリエンテーリング協会2018年作成)
国際オリエンテーリング連盟による紹介映像
IOF presents Ski Orienteering