翻訳の国際規格を念頭に、より高品質な翻訳を!│翻訳会社ブログ

早ければ2014年に予定されている翻訳の国際規格『ISO17100』の施行にあたり、翻訳の品質基準の現状と未来を考える。

翻訳の国際規格を念頭に、より高品質な翻訳を!

ISO17100と翻訳

「翻訳」は、商品でありながら、工業製品のようなものとは異なり、一概の規格にあてはめることは不可能と考えらえてきました。ひとつの「原文」に対して複数の「翻訳」が存在し得るという性質上、その"質"をどのように基準付け、求めていくべきなのかが難しいところなのです。

ところが、そんな翻訳業界にて、"翻訳の国際規格"の施行という新しい試みがなされようとしています。これにより、今まで計りづらかった翻訳の質にひとつの基準が見出されることになります。この国際規格のあり方を理解し活用することで、翻訳を提供する側と依頼する側の双方が、目的に応じた翻訳に的確にアプローチすることが可能になるでしょう。

「文書翻訳の国際規格」ISO17100とは?-翻訳規格の現状と未来-

ISO(国際標準化機構)は国際的な規格や標準類を制定するための国際機関です。国際規格とは、製品のサイズや性能評価などの国際的な基準のことで、電池の「単1」や紙の「A4」などがそうです。これにより、国際取引を円滑に進めることが可能になります。

翻訳業界においては、翻訳の需要が高いヨーロッパにて翻訳の質を保証すべく一定の基準が早い段階で求められました。それにより、2006年欧州標準化委員会(CEN)で翻訳品質基準の「欧州規格」としてEN15038が制定され、高品質な翻訳を達成する上で重要な翻訳特有のプロセスが定められました。そして現在、このEN15038の実績と経験をベースに、ISOの技術委員会では翻訳の国際規格としてISO17100を検討しており、早ければ2014年にも制定される予定です。

翻訳に何を求めるかを的確にすることで、かゆいところに手が届く翻訳を

翻訳の国際常識では、翻訳のターゲット言語のネイティブが翻訳するのがベストとされています。つまり、日英翻訳の場合は日本語を習得した英語ネイティブによる翻訳がベストであり、英語を習得した日本語ネイティブによる翻訳は推奨されません。これは2012年に欧米諸国の専門家を中心に正式に起案・作成された国際ガイダンスにも明記されています。

しかし、求められる翻訳は状況や内容によって変わります。内容の確認のための翻訳の場合、翻訳が多少不自然であったとしても、原文が忠実に訳されていることが優先されます。日英翻訳の場合なら、原文の日本語の理解度が深い日本人による翻訳が好ましいでしょう。逆に、読み手にとっての読みやすさを優先させる場合、英語ネイティブによる翻訳が優位です。翻訳を依頼する際は、その訳文の活用法や求めるものの優先順位を明確化することが重要です。それにより、案件ごとにベストな訳者が選定されます。目的とする翻訳を効率よく作り出すには、最初の段階での理解が必須となるのです。

より良い翻訳を提供すべく、進化する翻訳業界

翻訳業界は、ISO17100の制定を想定し業界全体で準備を進める時期になりました。ISO17100に基づいた翻訳を提供することは、質の向上そして売上の向上へとつながっていくでしょう。また、依頼主は翻訳の目的を、依頼時に発注先へ明確に伝えるようにしましょう。それが、適切な翻訳を生み出す近道となるのです。

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