スペインの国花は情熱を象徴する「カーネーション」
November 18, 2016

他業界から転職してきた駆け出しのユッチです。同僚のナホさんが書いているブログ記事「アイルランド国花・シロツメグサ」を読んでいたら、花に興味が湧いてきました。
先日、生まれて初めてオペラを見に行きました。演目は『カルメン』。とても情熱的で、迫力があって、感動しました! 主人公のカルメンが髪に挿した花が印象的で、何の花か調べてみると、カーネーションだったようです。カーネーションはスペインの国花として愛されている花とのこと。詳しく調べてみることにしました。
スペインで広く愛されるカーネーション
外務省のWebサイトによれば、スペインでは憲法で信仰の自由が保障されているものの、人口の約75%がカトリック教徒と言われているとのことです。「みんなの花図鑑」によると、カーネーションは十字架にはりつけられたキリストを見送った聖母マリアの目からこぼれ落ちた涙の跡に生えたと言われ、母性愛の象徴でもあるようです。スペインで日本のお盆にあたるTodos los Santos(トドス・ロス・サントス)には、お墓をカーネーションで飾って故人を偲ぶのだとか。
また、Webサイト「HELO NATIONAL」によると、カーネーションはバラと同じく食用としても好まれているとのことで、スペインではワインの香りづけ、スイーツやケーキの飾りなどとしても使われているそうです。
情熱の象徴としてのカーネーション
スペイン語でカーネーションは「Clavel(クラベル)」となるようです。前出の「HELO NATIONAL」によると、カーネーションは色によって意味が異なり、スペインで特に好まれている赤いカーネーションは「True love」を意味するのだとか。よって、スペインではバレンタインデーや結婚記念日のような「愛」にまつわるイベントの際には、赤いカーネーションを贈るのだそうです。
またカーネーションは、先日私が観たオペラでカルメンが髪に挿す花として有名であり、またフラメンコを踊りながら口にくわえる花として一般的なようです。スペインはよく「情熱の国」という言葉で表現されますが、まさに赤いカーネーションがぴったりのようですね。スペインのトゥナと呼ばれる楽隊がよく演奏する『Clavelitos(クラベリート)』(日本語タイトル『おまえのカーネーションをおくれよ』)という曲は、愛する女性へ捧げるセレナーデなのだそうです。
アンダルシア地方との深いつながり
Webサイト「the flower expert」によると、観光地としても人気が高いスペインの南部にあるアンダルシア地方に行くと、白い家々の窓を飾る色とりどりのカーネーションが見られるそうです。このことが、カーネーションがスペインで有名になるきっかけにもなったのだとか。アンダルシア地方は、フラメンコをはじめ、情熱的なパレード、熱心な宗教行事、闘牛などが伝統だそうです。オペラの『カルメン』では、劇中にフラメンコ舞踏を挿入することが多いそうですが、カルメンの髪飾りには、バラではなくカーネーションが使われるのが一般的のようです。
情熱の国スペインは、赤いカーネーションがよく似合う!
スペインというと情熱の国というイメージがありましたが、赤いカーネーションはまさにそのイメージにぴったりの花なのですね。今までは、情熱の花といえばバラで、カーネーションは母の日の花、と思っていましたが、考え方が変わりそうです。1ダースのバラの花束ではなく、1ダースのカーネーションの花束も素敵かも!