通訳・翻訳の面から考える東京オリンピック成功のポイント│翻訳会社ブログ

2020年の東京オリンピックを成功させるポイント

通訳・翻訳の面から考える東京オリンピック成功のポイント

通訳と翻訳と東京オリンピック

スペイン、トルコを抑えて、2020年のオリンピックの招致に成功した日本。招致のスピーチでは「おもてなし」という言葉が使われ、日本らしさがアピールされていました。

「おもてなし」の気持ちをどのように実現すれば、東京オリンピックを成功に導けるでしょうか。通訳・翻訳の面から、そのポイントを探ります。

誰にでもわかりやすい案内表示でおもてなし

外国の不慣れな場所では交通案内や標識が頼りです。日本を訪れた外国人も、必ず何らかの交通機関で移動するので、交通案内や標識がわかりやすいことは不可欠です。現在、総務省などが中心となり、様々な言語の壁を取り払うべく計画が立てられています。

一見英語が併記されているように見える日本の交通標識も、実は現在の表記はローマ字になっています。英語圏の観光客にも理解できるように、英語表記に変更する必要があるでしょう。

交通標識や公共機関の案内表示などを多言語対応させるだけでは十分ではありません。駅の券売機や運行情報のアナウンスを多言語対応させる計画もあります。タクシーに翻訳機能を備えた液晶端末を備え付ける、スーパーマーケットで翻訳機能付きのレジ端末を用意する、といったテクノロジーを重視した対応も検討されています。

外国語対応のインフラ整備として、最も注目すべき計画のひとつは、自動翻訳アプリをスマートフォン向けに開発していることです。個人個人の言語の壁を緻密に解決する総合的なソリューションとなるでしょう。

多様な食事のニーズに対応する

食事は、旅行中の大きな関心事です。普段とまったく違う食事を楽しめるチャンスですが、宗教的・健康上の理由で制約が多い場合は大きな課題になるため、通訳や翻訳によるサポートが必要です。

たとえば、近年、東南アジアのインドネシアやマレーシアなども含めたイスラム圏から日本を訪れる人が増えており、オリンピックでさらに増えることが予想されます。イスラム教では、戒律によって食べられるものが決められており、豚肉やアルコールは禁止、といったさまざまな制限があります。イスラム教徒の人が安心して食べられる食事や食品(ハラル)に関する情報の翻訳だけでなく、飲食店のメニューや食材などの翻訳も必要になってきます。誤って食べてしまうことのないよう、翻訳面でのサポートが必須です。メニューなどをスマートフォンで撮影すると自動翻訳してくれるシステムの導入も検討されています。

ただ、幅広い言語において、自動翻訳に高い性能を期待することは現実的に難しいでしょう。飲食店をはじめとしたサービス業においては、主要外国語をきちんとした翻訳で表示する必要があります。

外国人が安心して受けられる医療体制作り

外国の滞在では、いつもと違う気候や食事で体調を崩すこともあります。しかし、言葉が通じないことが心配で、病院に行くことをためらう人が多いのが現状です。「おもてなし」をうたう国として、外国人向けの医療体制の整備は重要視するべき要素と考えられます。

医療現場での言語対応は、様々な点で通常の観光シーンとは違います。まず、使われる言葉が専門用語が多く難解であること。次に、命に関わるため、コミュニケーションミスが許されないということ。また、患者や現場の状態によっては適切なコミュニケーションが取れない可能性があること。こういった点をカバーすべく、国の計画では、症状や専門用語を含めた多言語コミュニケーションの支援システムを導入する予定になっています。

まとめ

今回で4回目となる日本でのオリンピック開催。経済的な効果を期待する声も大きいですが、まずはおもてなしの気持ちを持って各国の人々を迎えたいものです。交通案内や食事、医療は日常的に不可欠なもの。日本の外から来た人が日常的なサービスを円滑に利用するためには、言語面をさらにケアしていく必要があるでしょう。

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