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ヨルダン・ペトラ遺跡「来た、見た、負けた!」

ヨルダン・ペトラ遺跡「来た、見た、負けた!」

ヨルダンのペトラ遺跡

未知を求めて世界を旅するヤマ・ヨコのエッセイ。今回はヨルダンのペトラ遺跡から、『インディ・ジョーンズ』のテーマにのせてお届けします。

ペトラと言えば、ご存知「中東の3P(ペトラ、ペルセポリス、パルミュラ)」の1つ、いや映画『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』の舞台と言ったほうがいいだろうか。

ともかく、遺跡ファンのみならず映画ファンにもその名を知られたヨルダン観光のハイライトである。

そのペトラに昼過ぎに到着。チケット・オフィスに向かった。

「んんん? 何だこれ?」 チケットは3種類、"One day ticket"" Two day ticket"" Three day ticket"とあるではないか。他の観光スポットとの周遊券というわけでもなさそうだ。「ペトラだけで3日って、どれだけヒマよ?」 毒づきながら、迷わず「1日券」を購入。

さあ、いよいよペトラだ! はやる気持ちの前に立ちふさがるのは、まさに断崖絶壁の100メートルの岩壁。岩間を縫うシークと呼ばれる、薄暗くうねる峡谷を歩くこと約30分、突然、エル・カズネ(アラビア語で「宝物殿」)の偉容が岩の切れ目から現れた。雲間から出現した太陽がごとくまぶしさに、心臓は早鐘を打ち、『インディ・ジョーンズ』のテーマとともに小走りに駆け出す。

ペトラだ! ついにペトラに来た!

しかし、そこはあくまでもペトラの入り口でしかなかった。いくつもの岩山にまたがって紀元前からローマ時代にかけての遺構の数々が、エル・カズネの奥へ奥へ、岩山を超えてまた奥へと広がっていた。
砂漠をわたるキャラバン隊の中継都市として発展したペトラは、ナバテア王国の首都でもあった。つまり、首都クラスの街がまるまる全体、遺跡化しているのである。広大でないわけがない。時にはロバに乗ったりもしながら、岩山の昇降を繰り返し、クタクタになって夕刻、宿へと引き上げた。

そして翌朝。友人と2人、黙々と朝食を口に運ぶ。しばしあって、「どうする?」とどちらからともなく切り出した。予定では朝一のバスで次の町へと移動するはずだったが、考えていることは同じだった。「ペトラの"さわり"を見た程度で、この町を離れるわけにはいかない」。もう1日、ペトラに費やすことに異議はなかった。
宿を出て向かったチケット・オフィスで「昨日、1日券を買ったんだけど、差額を払って2日券に変えられない?」ダメもとで聞いてみるが、答えは"No"。「そうですよねえ。いや、なめてた私が悪いんです。すみませんでした!」半ギレ謝罪を日本語でしながら、"OK, one more one day ticket, please"と1日券をおかわり購入。

2枚目の1日券を握りしめながら、ペトラへの入り口に唯一つながるシークへと進む。古代都市へと誘うタイムトンネルか、下界と遮断された胎内へと続く産道か、はたまた眩き光世界を演出するための巨大な演出装置か。1.5キロにわたるシークはペトラがペトラであるために必要なものなのだろう。
憧れのペトラに来た、見た、そして完全に負けた。それなのに笑いが止まらない。1日では話にならない、2日でも満足はしない、3日でもきっとまだ見たいと思う、そんな遺跡があることを昨日までは知らなかった。こんな愉快なことがあるだろうか。『インディ・ジョーンズ』のテーマを調子っぱずれに歌いながら、おかしくておかしくて、涙がにじむまで笑い続けた。

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